【NPO愛知ネット】…防災・災害救援・社会教育・まちづくり・市民団体サポートを キーワードにして、災害時の確実な情報伝達を目的とするNPO法人。東日本大震災以降、いち早く岩手県沿岸部で継続的・総合的な支援を行う。その功績をたたえて2012年6月、岩手県より東日本大震災支援活動に対する感謝状を贈呈。
これからも重要視される「心のケア」。
震災直後から、物資の供給や情報支援だけでなく「心のケア」が必要になってくるということがわかっていました。僕たちの仲間にも臨床心理士がいるのですが、今回は全国に声掛けし、現地に臨床心理士を3名常駐させて、行政の皆さんと協力して避難所を回ったりさまざまな形で「心のケア」を行っています。被災された皆さんが、どの時点で「自分たちで頑張っていこう!」と思えるか?その転機があると思うのですが、そこまで誰かが支えていかなくてはなりません。継続的に寄り添って、話をしながら方向性を見出していくという手助けを続けていきたいと思っています。

求められるのは、沿岸部の産業振興につながる力。
これから岩手県に必要だと思うのは・・・。たとえば、雇用とか就職を支援する会社があると良いと思います。と言うのは、「被災地を復興させる仕事がしたい」とか「新しい産業の仕組みを作りたい」という学生や若者が、大都市にはたくさんいるんですね。そうした人たちが働く場所、才能やアイデアを活かせる場所、また若者たちの「やる気」をマッチングしていくような会社があれば良いですね。岩手県の沿岸部の基幹産業である水産業にしても、例えば海外に販売網を拡げたいという気持ちを地元の経営者が持っていても、なかなか実現できない。じゃあ、どうすればできるのか?ということを、若者たちが知恵を絞って展開していく。なるべく経営の負荷をかけないようインターンで行っていくとか・・・。実はこうしたチャレンジは、愛知県で行われているのです。一度東京に出た若者が、地元の復興を目指して帰ってきたり、復興支援でボランティアをはじめ、さまざまな若者が流入して来たりと、この状況をプラスに考えて、若者、よそ者の力を上手に活用できれば良いですね。
いわてへのエール 第1回 | NPO愛知ネット 代表 天野武行さん